19歳の時から地元北海道にてラッパーとしてのキャリアをスタートさせ、当時からアルバムを何枚かリリースしているという実力者。カナダのトロントに留学し異なるカルチャーを体験し、さらにクリエイターとして磨きをかけ、今や俳優、アーティスト、グラフィックまでも手掛けるSWAY氏。様々なカテゴリーで、クリエイションを求められている氏の気になることやこだわりを垣間見る。

Favorite of TOKYO 東京の3つの好きなところとその理由

①タクシー初乗り料金の改訂

SWAY氏「タクシーでの移動が多いので、この変化は有り難いですね。
近いところだと考えちゃってたんですけど、変わってからは割と考えずに乗っちゃいますね。背中を押してもらってるというか、、、苦笑。」

佐藤「やっぱり頻繁に使います?」

S「使わせてもらってますね。車に乗ってないし、東京って街から街が近いじゃないですか、なので別の街への移動とかで乗っています。この間、韓国に行った時に300円くらいで安くていいなーって思ってて、NYでも3ドルちょっとですよね、たしか。東京も近づいてくれたので、これからの東京の良さになってくるんじゃないかなって思ってます。」

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②オシャレ平均点の高いところ

S「10代からヒップホップがすごく好きで、NYとかLAとか、いわゆるアメリカという国や人に憧れがあってオシャレだなって思っていたんですけど、30代になって今年NYに行ってみたら、ん?あれ?って思っちゃって。。東京の人たちの方がオシャレかもって。道の上のオシャレ平均度はこっちの方が高いなって思いますね。もちろん憧れは今でもすごくあるんです。ただ、10何年ずっと憧れてきたからこそなのか、自分が年齢を重ねたからなのかはわからないですけど、客観的に見られるようになったんですよ。」

佐藤「確かに、僕もお店に居てそれは感じます。外国行った時に比べると街にいる人で、洋服に気を使っている人の比率が圧倒的に東京の方が多いですね。」

S「ですよね。東京の人って寒くてもある程度オシャレを優先させてるけど、NYの人って防寒に重点置いてる感じじゃないですか。寒さのレベルが違うっていうのもあるとは思いますけど。」

佐藤「日本だとオシャレは我慢ていう言葉があるくらいですらね。」

S「僕、そのオシャレは我慢って忍者が考えたんだろうなって思ってるんですよ。笑」

佐藤「忍者ですか??」

S「はい。深くは長くなるんであれですけど、とにかくオシャレは我慢って日本人特有の考え方なんだろうなって思います。我慢はしないと思いますNYの人達は。」

S「そういった意味でも東京を見る目がどんどん変わってきますね。」

佐藤「この間行かれてたという韓国はどうでした?」

S「韓国もやっぱり同じで、東京はオシャレだなと感じました。ただ、違った意味での美意識は高いなと思いました。日本の人はあるものを使って作り上げていくのがすごく上手だなって感じてて、けど韓国の人達は、自分達でクリエイトして作ってしまうっていうイメージがありますね。」

佐藤「確かに日本の人は編集能力が高いですよね。」

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③ミリ単位なところ

佐藤「かなり興味深いですね。ミリ単位なところって。」

S「例えば、時刻表ってすごく細かく書かれてるじゃないですか。そして大体正確にきますよね。19-21歳の時に住んでたトロントでは、時刻表が5分置きしか書いてなくて、しかもほとんど来ないんですよ。運転手さんによってはスピードが違うし、2本がほとんど同タイミングで来ちゃう時もあって。ってことは、次の次は何分後なの?とか。笑」

佐藤「そうですね。普通にいったら3本目は10分後になりますね。」

S「そうなんですよ。あとは、建物とかすごく精密だと思います。もちろん世界でも素晴らしい建物はたくさんありますけど、東京にある建物の精密さと緻密さが素晴らしいと思います。
中にはもちろん大雑把なところはありますけど、そうじゃない全てにおいてミリ単位なところが好きですし、僕も日本人である以上そこにはこだわっていきたいですね。アメリカに憧れが強い分、自分らしさという部分と日本人の血というものを大切にしていきたいなと外国に行けば行くほど思ってきましたね。」

佐藤「曲作りでも緻密さとかあるんですかね。例えばリリックとか。」

S「そこはめちゃくちゃありますね。向こうのリリックとか見るとすごくカッコいいんですけど、意外と単純なこと言っていたりとか。ビルボードで1位になったリルウェインの曲も実はそんなこと言っちゃてたの?とか。その、実はシリーズが結構あって。もしかしたら、もっと肩の力抜いて音楽作れよってことなのかもしれないと受け取って、自分達の楽曲を作る時にそろそろ肩の力抜きましょうかっていう事もあります。」

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PROUD of TOKYO 東京が世界に誇れることとは?

歴史含め、そこから出来上がった街。

S「建物って1日じゃ建てられないし、長い年月をかけて建てた建物は素晴らしいと思います。そのひとつひとつの建物が集まって街になっているので、街自体が世界に誇れると思います。もちろん他の街もそうだと思うんですけど。東京はなんか違うんですよね。」

佐藤「確かに海外の街って、昔のものがありつつその隣に高層ビルが建ってたりとか。」

S「日本は日本って感じがしますね。」

佐藤「と言いますと?」

S「他の国って色んな文化が混ざってる感じがして、もちろん日本もそうなのかもしれないですけど、なんかどこか日本らしさってずっとある気がしています。言葉も日本語ってあるくらいですからね。」

佐藤「ビリーズもそういう場所っていうものにしっかりコンセプトを持ってブランディングをしていて、僕たちが海外のお店に行った時のような感動や憧れみたいなものを東京発信のビリーズで感じてもらいたいなって思っています。この間もフランスの方がインスタを見て店に来てくれました。それは嬉しかったですね。」

S「そういうのすごく大事だと思います。特にスニーカーだと、同じものでもここで買ったんだっていう事がいいですよね。そういう話すごくワクワクします。」

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Feeling to CREATION クリエイションする上でのこだわるポイント

こだわった結果、どちらにもいい影響を与えられること

多ジャンルで活躍している氏。それぞれが別という訳ではなく、シナジーがあるという。

佐藤「アーティストとしてのSWAYさんと役者としての野替さんは何かこだわりが違う部分はありますか?」

S「僕の中でSWAYは僕が持っているブランドだと思っています。SWAYっていう。そのSWAYがどこまでハイブランドになれるかっていうのをすごく考えています。誰とフューチャリングするとか、どこでライヴするとか、SWAY名義の楽曲とか。そういうブランド力をつけて行く作業がSWAYの活動の中でのこだわりかなと思っています。」

S「野替愁平という役者の方は、今まで生きて来た中で自分が培って引き出しを出すものと思っています。役とセリフをもらって初めて成立する事なので、
それをもらった時に自分の経験値とかを重ね合わせて、細かい仕草とか、立ち回り方をどうやって自分なりに表現できるかなっていうのを出して行くのが、こだわりの一つですかね。あと、監督さんとかにほとんど聞かないですね。自分なりの演技や仕草をやりたいって思ってるので。」

S「それをするのには、自分が何を見てるかとか、色々の人の演技をいかに見てるかっていうインプットの作業が重要になってくるんですよね。」

佐藤「別々で得た経験それぞれに落とし込んで、活かし合うことはありますか?」

S「すごくあります。ドラマとか映画とか、変な話作り物ではあるんですけど、やりきって経験したものや感じたことを音楽活動の方に活かしてみるっていう。こういう考えがあるんだとか、もちろん映画とかを観た時に感じる事もあるので、そういった事をSWAYとしての音楽活動に活かせることはありますね。」

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S「グラフィックもやっているので、そっちにも活かせています。」

佐藤「そうですね、グラフィックもやられてるんですよね?きっかけは何ですか?」

S「小学生くらいの時に親戚の叔父さんがPCを持っていて、その家に遊びに行かせてもらう度に、触らしてもらって色々描いてましたね。」

佐藤「早いですね。ゲームとかじゃなくてですか?」

S「はい、ゲームより描くほうが好きでずっと描いてましたね。中学3年生の時に家にPCが来た時は止まらなかったです。ちょうどレンタルCD全盛期の時で借りて来ては、勝手にジャケットを作って遊んでました。」

佐藤「オリジナルがあるのに、ご自身で作られていたんですか?」

S「それこそ、大好きだったm-floさんのCD借りて来てバーバルさんやタクさんの画像をインターネットで引っ張って来て、自分だけのジャケットを作ってました。」

佐藤「意外とデザインの方が長いんですね。3つの事で頭の中がいっぱいなんですね。」

S「そうですね。それでPC覚えて、音楽を作れるソフトがあるのを知ってトラックとかを作ってました。」

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S「どれが好きですかっていう質問をよくしてもらえるんですけど、正直どれも好きで、どれにも通じているというか、得る作業と落とし込む作業が全てに使えています。」

S「HIPHOPとか音楽聴いてる時や、映画を観ている時にこれ音楽に使えるって思っても、グラフィックの方がいいかもって思うとそっちに使ってみたりとか、僕は役者も音楽活動もグラフィックもやらせてもらっているので、なんか、常に考える環境にいられるのが嬉しいし、有り難いですね。ほんと常に考えています。そしてメモをめちゃくちゃ取ってます。」

佐藤「メモですか?」

S「ふとした時に降りてくる事が多いんですよ。トラックとかリリックとか色々。そういう時はすぐメモします。書けない時はボイスメモしますね。写真撮ってみたり。もっと言うと、出て来たものを導くためのヒントみたいなのを作ったりします。」

佐藤「すごい徹底ぶりですね。確かに覚えていられないですね。そこまでのクリエイション活動を行なっていると。」

S「たまに、これは何のヒントだったっけ?って言う事が起きるんですけどね。。笑」

佐藤「失礼かもですけど、意外にマメなんですね。」

S「いやっ。マメじゃないので、そんな自分からの脱却の意味を込めてやってるんです。去年から30歳計画っていう事をしていて、20代の10年で分かった自分のダメなところをリストアップして、それを30代で克服して行くっていう計画です。」
「なかなかうまく行かないですけどね。。苦笑。」

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Pleasure of CREATION クリエイションするコトの楽しさや楽しみ

どれにも言えることは完成した時です。

クリエイションから得られる楽しみは格別かと思うが、それを感じる時は、
一見シンプルだけど、伝わりやすくとても重要な部分だった。

S「役者だった場合、恥ずかしくないんですか?って聞かれる時があるんですけど、確かに内容によっては正直恥ずかしい時はあるんです。ただ、他の人が観てくれる時に恥ずかしがってやってるのって、なんかイマイチだなって思って振り切ってやりきります。それが形になって完成するのがたまらく楽しいです。グラフィックも同じで、自分の中では良いと思ったものでも再度見直して、世に出た時のことを考えて手直ししたりとか、っていう作業を繰り返して、それが完成された時はたまらないです。それはもちろん音楽活動でも同じです。完成が楽しみだから、過程を頑張れるというか」

佐藤「完成したものを次は越えよう的な意識も強いですか?」

S「もちろんめちゃくちゃあります。むしろ、それの連続ですね。」

佐藤「DOBERMAN INFINITYさんは良い意味で個性の強いメンバーが集まっていますよね?作品作りの時の過程が興味あります。」

S「もうスゴイですよ。ディスカッションはめちゃくちゃ激しいです。みんなホント個性が強いからぶつかってぶつかって成形してる感じです。ただ、それで僕も気づけてる事がとても多いのでいいなって。全員、見えない気持ちが一つなんだけど、見えてくるものはそれぞれ違うっていうのが、グループの良さだったり大切なところなのかなって思います。ずっとソロで活動していたので。」

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Choise BILLY’Sでこのシューズを選ばれたのはなぜですか?

VANS “HALF CAB”

S「僕、結構持っていないものや今まで興味が無かったものに目が行きやすいんですよ。純粋に今の自分が欲しいものとして選ばせてもらいました。正直VANSって僕の中で履ききれていなくて、、というのもスケーターのイメージが強いので、僕じゃないなって思っちゃってて。というか僕スケートができなくて、ホントびっくりするぐらい。苦笑。憧れはあるんですけど。」

S「なので、webのページとかも今までは2ページ目に行かずに離れていたんですけど、今回は踏み込んでみた時にこの靴があって、この色と形がヤバイなって思いました。このアナログな感じがすごい好きですね。このタグとかも。」

佐藤「実は今年がこのモデルの25周年で、この色は確かに攻めてるなって思っていました。定番は黒とネイビーがあるんですけど。この色をセレクトするのはさすがですね。」

佐藤「ちなみに、スニーカー何足くらい持ってますか?」

S「んー大体200足くらいですかね。部屋が埋まってますね。。」

佐藤「めちゃくちゃ多いですね。全部履かれてるんですか?」

S「自分の中で1軍2軍3軍が決まってて、1軍は良く履く靴、3軍はランニングなどに使っちゃう靴、2軍がそういった意味では一番履かないですね。勢いで買ったものとか、攻めて買ってみたけどってやつです。ブランドも偏りなく持ってますね。」

佐藤「2軍の靴が心配ですね。履かない方が結構痛むのが早いんで。」

S「なるほど。。それはヤバイですね。。苦笑。」

S「毎年、地元の先輩のおさがりがゲット出来る後輩たちのじゃんけん大会があるんですけど、2-3年くらい前から僕もダンボールに3軍の靴を詰めて送っています。たまに気合い入れて、1軍の靴も混ぜながら。笑」

佐藤「それは、買った人相当嬉しいですね!」

佐藤「相当スニーカー好きですね。SWAYさん。コーディネートを決める時、足元から決めます?」

S「そうですね。靴決めて洋服とかを決めて行きます。もちろん洋服の感じで靴が変わる時もありますけど。」

佐藤「ホント好きですね。靴屋としては有り難いです。最後に買う時の決め手は何ですか?」

S「僕、スニーカーって上から見た時の感じが好きなんですよ。履いた時に上から見てカッコ良かったら買っちゃいますね。逆にサイドがカッコいいデザインのスニーカーは人が履いてるのを見てるのがいいって感じです。なので、このVANSも上から見た感じがすごくいいですね。」

佐藤「上から見た感じっていうのは珍しいですね。」

S「あと、昔買えなかったシリーズを結構買ってます。」

佐藤「それ、スゴく分かります。」

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Interviewer : BILLY'S ENT PR 佐藤
Photo : Yozo Yoshino(takibi)
Writer : Yusuke Kigawa (ALLTHUMBS inc.)