BILLY'S Meet Tokyo Creator

洋服のスタイリングひとつでビジュアルの印象を変えることができてしまう職業、スタイリスト。彼らが担うものや力を発揮する部分は、もちろんそれだけに留まらない。絵作りに関わる全てを演出することや、ビジュアルの、ある意味答えを導き出すことが出来てしまう。数多くいるスタイリストの中で、一際存在感があり、引く手数多のラムダ氏。今のファッションシーンに欠かせない重要人物の一人ということは誰もが認める存在。そんな氏のこだわりや今の気分が気になる。

1.クリエイションする上での楽しみ

ラムダ氏「僕は、現場の空気を創るという意識でお仕事をさせてもらっています。」

佐藤「とても深くて、興味が湧きます。具体的にはどのようなことを意識されていますか?」

ラムダ氏「もちろん僕の仕事ってスタイリングが大前提にあるんですけど、商品だったり、テーマだったりを見ている人に届ける中継の仕事だと思っています。おかげさまで、お仕事の頂き方もスタイリングだけではなくビジュアル作り全てを任せてもらえる様になってきたので、僕的には嬉しいし非常にやりやすい環境ですね。」

佐藤「ラムダさんのお仕事を色々なところで見させて頂いていますが、すごくクオリティが高く、いつも見惚れてしまいます。」

ラムダ氏「ありがとうございます。良い環境で作られたモノの方が良いモノとして伝わるなと思いまして。そこから現場の空気作りを強く意識する様になりました。」

佐藤「チーム作りに関して、どんなこだわりを持っていますか?」

ラムダ氏「基本的には、頂いたお仕事の求められているゴールや目的にめがけて行きます。時折、化学反応を期待したチーム作りもしますが、ハマった時は気持ちがいいですね。」

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2.ファッションのこだわり

佐藤「様々なスタイルや洋服を熟知しているラムダさんが、ご自身のスタイルでこだわりを持っている部分ってどんなところですか?」

ラムダ氏「ロックとかパンクス、もちろんHIP HOPだったりとか。何かしらでもカルチャーを背景に持っている人たちはそれを追求していると思うんですよ。けど、僕は何かひとつに決めきれないというか、そういうのがずっと無いまま来ちゃったので、ある意味とにかくミーハーでいようと思っています。」

佐藤「とても意外ですね。音楽はどのジャンルが好きですか?」

ラムダ氏「正直どれも好きなんですよね。19歳の時に仕入れでアメリカに良く行っていた時にMTVを観ていたんですよ。そこに、色んなジャンルのアーティストが出てきていて、どれもカッコいいなって思っていました。僕が音楽に影響を受けた時がミクスチャー全盛の時だったので、強いて言うなればそこには影響を受けたかもしれません。」

佐藤「そうなんですね。勝手にHIP HOPが好きなんだろうなって思っていました。」

ラムダ氏「もちろん好きですよ。ただ、車に乗っている時はiPodをシャッフルでかけているので色んなジャンルがかかりますね。JAZZやROCKやPUNK、HIP HOPとか、とにかく色んなジャンルです。」

コアな部分は残しつつ、新しいものを取り入れていくにはミーハーである必要があるということが伝わってきた。同時に、そのバランス感はとても難しくとても重要だと感じた。

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3.好きなスニーカーについて

佐藤「お気に入りのスニーカーを4足ピックアップするとしたら、どのあたりがあがりますか?」

ラムダ氏「4足ですか、なかなか難しいですね。基本的にはローテクなスニーカーが好きです。強いてあげるとすると、VANSのERA、CONVERSEのALL STAR HI、PUMA SUEDEはパッと浮かびますね。」

佐藤「スニーカー好きのチョイスですね。ベーシックなところが、根底にあるんですよね。ここ最近でヘビーローテションなスニーカーはありますか?」

ラムダ氏「NIKEのAIR MAX PLUSですね。海外に行くとカラバリが良く売っているので買っちゃいますね。ヨーロッパでイスラム系の若い奴らがシャカシャカしたパンツの裾絞って、キュンキュンに小さくして履いているのでとてもカッコいいですね。」

佐藤「MAX PLUSですか。ちょっと履きこなすの難しいかもですけど、カッコいいですよね。」

ラムダ氏「結構そっちの流れはDJ DARUMAくんに影響されていますね。撮影の時に彼にスニーカーを持って来てもらうんですけど、毎回、何コレ?ってなって写真撮って後で調べてます。」

佐藤「さすがDARUMAさんですね。ちょっと話は変わってしまいますが、スタイリングをする上で、スニーカーとか足元の優先順位ってどれくらいでやっていますか?」

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ラムダ氏「僕は、最重要だと思っています。バストアップの撮影の時も必ずスニーカーを履いてもらって撮影します。写ってなくてもその人の人間像とかキャラクターが出てくるので。」

佐藤「靴屋としては、とても嬉しいですね!」

ラムダ氏「自分のコーデ決める時も毎朝靴から決めますよ。お世辞に聞こえるかもしれませんけど、ホントですよ。苦笑」

佐藤「そういう人が多くなってくれる事を目指して、僕たちもコンセプトを持ってスニーカーだけではなくて、ファッションの提案をしています。なので、ラムダさんの様な方がそうだと、すごく心強いです。」

佐藤「ちなみに、玄関には何足くらいあるんですか?」

ラムダ氏「玄関には置かせてもらえないですね。苦笑。自分の部屋の棚にたくさん突き刺さってます。」

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4.BILLY'S RECOMMEND

佐藤「今回、PUMA SUEDEを別注してこのスニーカーを作らせて頂いたんですけど、率直にいかがですか?」

ラムダ氏「まず、紐が無いのにヤラレましたね。僕好きなんですよ。」

佐藤「紐が無いんですけど、しっかり補強を施しているんでスケートもできちゃうんですよね。」

ラムダ氏「そうなんですね。すごくいいじゃないですか。」

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佐藤「もしスタイリングするとしたら、どんなイメージが湧きます?」

ラムダ氏「ん〜どうだろうなぁ。まず最近の気分では、色を繋げる事ですかね。黒い靴であれば、黒いソックスや黒いパンツとか。赤でも白でも同色を持ってきますね。今までは対比させてましたけど、シティボーイの白ソックスへのアンチテーゼかもしれませんね、、。」

佐藤「とても興味深いです。パンツの太さはどんな感じが合いますかね?」

ラムダ氏「適当な太さか少し太いくらいが気分ですね。今ってスキニー履いてる人ってあんまり見なくなりましたよね?」

佐藤「確かに見ませんね。ラムダさんのおっしゃる通りで、シルエットに変化が出てきましたね。」

ラムダ氏「ようやくというか、普通に戻ってきましたよね。極端に小さいとか極端に大きいとかが少なくなってきています。僕もパンツは程よい太さが無いとダメですね。」

佐藤「少し前まで、PUMAが女性向けのイメージを強めていて多くの女性ファンが出来ました。反面、男性が離れてしまっているのを僕は感じていて、その離れかけてしまっている人達を再度呼び戻すためのきっかけにこのスニーカーがなってくれれば嬉しいなと思っています。」

ラムダ氏「このミニマルさが今っぽくて、とても今の気分にあっていると思います。ストリートにもモードにも合わせやすいですし。その役割は十分果たせると思いますよ。」

佐藤「PUMA SUEDEが生まれて来年で50年になるのに先駆けて作らせてもらったので、とても気持ちが入っている一足です。」

ラムダ氏「周期はあると思うし、その周期は絶対来るスニーカーだと思っています。もう50年も必ず残っているスニーカーだと思いますしね。」

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5.CHOICE “W CLEATED CREEPERSUEDE”

佐藤「かなり意外なセレクトでした。」

ラムダ氏「僕、このシリーズ好きで、ひとつ前のベージュは普通に履いてましたね。女の子からよく突っ込まれましたね。」

佐藤「海外ではメンズのサイズも展開していますしね。国内ではレディースサイズのみの展開ですけど、男性で履ける方は普通に買っていきますよ。」

ラムダ氏「ここまでやるか感がたまらないです。こんなに厚いソールはあんまり見た事ないです。」

佐藤「なかなかないですよね。冒頭でも言ってしまったのですが、とても意外なセレクトでした。こっち系の奇抜なスニーカーも履くんですね。勝手にですけど、定番のものも知り尽くしているから、こっち系にも手を出せるんだなって感じています。」

ラムダ氏「そうですね。普遍的なものももちろん好きですけど、攻めてる系も好きです。そこはミーハーでいようかなという。普遍的なものを残しつつ、どこか変えているというところに心くすぐられますね。VANSも当然好きですし、マルジェラの洋服も好きですしね。」

ミーハーという言葉がまた違う意味で聞こえてきた。ネガティブな捉え方ではなく、とてもポジティブな言葉に変換されるのは、ラムダ氏のキャラクターと間違いない実績を積んできたからこそだと感じた。

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Interviewer : BILLY'S ENT PR 佐藤
Photo : Akira Onozuka
Writer : Yusuke Kigawa (ALLTHUMBS inc.)