カート

BILLY'S Meet Tokyo Creator

“ここのお店でしか買えないものを国内外問わず
セレクトしているという付加価値”

佐藤:冒頭いきなりシンプルな質問ですみません。MIN-NANOというお店を単刀直入に紹介して頂きたいです。

中津川氏:ここのお店でしか買えないものがある。ということですね。基本的に、インポートに関しては国内で扱っていないブランドをピックアップしていて、今では難しい部分も出てきているのが正直なところですが、日本で初めて扱うというところにこだわりを持っています。
お店のオリジナルに関しては、卸をやっていないのでまさにこのお店でしか買えないアイテムになっています。

佐藤:今まで知らなかったブランドをいくつも教えて頂きました。
今は情報が溢れかえっていて、変な話ですけどある程度は色々買えてしまう時代ですよね。そんな中場所も含めかなりインディペント的な立ち位置でお店をやっているのはカッコいいスタンスだなと思っています。

中津川氏:僕が10代後半〜20代前半くらいに原宿に行って新しいブランドや洋服を見た時の記憶がとても強く残っていてとても大切な事だと思っているので残していきたいなと。なんでも簡単にアクセス出来て情報や洋服を見ることが出来る時代ですけど、足を運んで実際手に取って見ることだったり、店員さんとのコミュニケーションを取るという事をして欲しいと思うので、あえて不親切にしている部分はあります。そして来てくれた方が特別な思いを持って帰ってくれたら嬉しいと思います。

佐藤:ネットも正直重要ですし対応や対策を色々試行錯誤していますが、一方僕達もお店を重要視していて、来てくれた方にリラックスして靴を選んでもらえる環境作りや気持ちよく買ってもらえるような雰囲気作りを念頭に置いてお店作りをしています。そう行った環境だけではなく接客スタッフも重要な部分と捉えています。MIN-NANOさんはお店のスタッフさんていらっしゃるんですか?

中津川氏:僕自身だけです。僕がいるか閉まっているかのどちらかです。
お店に来てくれた方に自分の口でブランドのことや洋服などのことについて直接お客様に伝えたいのでこのスタンスを取っています。

佐藤:吾郎さんに会いたい人は多くいると思います。
今だと、InstagramなどSNSでの問い合わせも多くあるんじゃないですか?

インタビュー写真

“思い出作りという意味も含め買いづらい状況の中で
洋服を買うという楽しさを感じてもらいたい”

中津川氏:発売日などのお問い合わせを多く頂いています。ですが、僕はそこもあえてクローズドにしています。お店に来てくれて雑談をしてる中で、この日に入荷するので朝来て頂ければ買えますよという感じでお話しします。それは来てくれた方の特権というと大それているかもしれませんが貴重な情報として扱いたいですね。

佐藤:その情報をゲットした方達がまた改めて来てくれるという事ですよね?

中津川氏:そうですね。不便で買いづらい状況を作ってしまってるのですが、そこもあえてやっている部分もありまして。というのも昔僕が洋服とかに感じていたワクワク感や情熱みたいのが冷めてきていると感じていて。なので、思い出づくりも踏まえ、あえてそういう状況の買いづらさの中で、ゲームといったら違うかもしれませんが、何かをクリアする感覚というか、買えた喜びや買いに行く楽しみなどをひっくるめて、洋服を買う楽しみを感じて欲しいし買うこととプラスアルファの思い出になってくれたらいいなと思っています。

インタビュー写真

“カルチャーやブランドの垣根を超えて伝えたい”

佐藤:ホント様々なお客様がいらっしゃいますよね?

中津川氏:おかげさまで色々な方に来て頂いています。一時期はこのお店に置いてあるものは全部オッケーという熱狂的な方や、オリジナルしかセレクトしない方、逆に全くオリジナルはセレクトしない方ももちろんいらっしゃいます。

佐藤:オリジナルをセレクトしない方もいるんですね。そういう方達は今どんなブランドに興味を持たれていますか?

中津川氏:今だと、LQQK Studioに代表されるようなsupreme以降のNYのアートカルチャーブランドとして捉えているような方もいたり、STRAY RATSというブランドはハードコアがルーツにあるブランドなので、実際バンドをやられている方が買いに来てくれたりだとかしていますね。

佐藤:カルチャーの幅がとても広いですね。

中津川氏:僕的にはその垣根を飛び越えて色々なカルチャーに興味を持って欲しいと思っているのでミックスして置いています。僕も色々なカルチャーを知れば知るほど面白くなっていったので、そこの楽しさは提案して伝えたいですね。

インタビュー写真
インタビュー写真

“初めは、なんだお前は?って言われましたね。”

佐藤:ハードコアやパンクのイメージが強いのですが、どのようにODD FUTUREにたどり着いたのですか?

中津川氏:TRASH TALKというハードコアバンドが好きで、聴いたりグッズを買ったりしていたのですが、その時にTRASH TALKのメンバーがOFと繋がっているという情報が入ってきて、少し後になるんですけど一緒にやっていた楽曲のMVがめちゃくちゃカッコ良くて。今はLAのsupremeのスタッフのルーカスという人がいるんですけど、白人で唯一OFのブログに出てきていて、ストレートエッジの人でLAのハードコアシーンに出入りしていて。そこから興味を持って色々調べて行ったんです。そしたら、OFの人達が着ているTシャツがSTRAY RATSだったんです。

佐藤:そこから繋がっていったんですね。

中津川氏:はい。それでコンタクトを取ったんですけど。ダメだ。お前のことなんて知らない。って言われてしまって。まぁそれはそうですよねと。それで、その後にフェアファックスのHUFの跡地でODD FUTUREがポップアップをするという情報をゲットして、分からないままですけどとりあえず現地に行こうとなりそのお店に行って、たくさん買っていいですか?と聞いたら全然良いよと言ってくれたんです。

佐藤:行動あるのみということですね。思い切った行動が実を結んだというか。やっぱそこに行かないとダメだなという、とてもいい実例ですね。

中津川氏:そこのポップアップの中に友達のブランドコーナーがみたいなのがあって、見たことないブランドばっかりで気になるものをピックアップして帰ってきて色々調べたら個人でやっているブランドがたくさんあるぞってなって、色々調べる日々が続いていきました。

佐藤:ある意味その行動したことが原点でもあるんですね。

中津川氏:運の良さもあったかと思います。彼らからしても、直接来て買う日本人がいなかったので珍しさもあってなんだアイツは?ってなって気にしてくれて、それ以降は良くしてくれましたね。ホントに身内でやっているようなブランドで卸しもしたことがなかったらしいですね。

佐藤:吾郎さんがセレクトしているブランドがVANSなどの大きいブランドと、どんどんコラボレーションをしてたりするのを見ていると先見の明がホントに素晴らしいなと思います。

中津川氏:いえいえ。僕は単純にカッコいいと思ったものをセレクトさせてもらっているだけですので、そのブランドをやっている彼らが元々イケていましたし、そこに飛び込んで運良く繋がれたということだと思います。

インタビュー写真

“海外の友人からインスパイアされることが多いですね。”

佐藤:セレクトのセンスと言いますか、選球眼がスゴいなとずっと思っていて。常に何かを探していたりするとは思いますが、インスパイアされることやインプットしていることってどのようなところにありますか?

中津川氏:ちょっと褒めすぎですよ。笑
やっぱり海外の友人やブランドの人たちからインスパイアされることが多いですね。もちろん藤原ヒロシさんやスケシンさんといった諸先輩方からの影響も今もなお受けています。ただ決まったソースで何かを得ているということはなくて周りにいる人達が多いですし、それこそお客様からインスピレーションをもらうことも多くあります。こういうお店なので、面白い方がたくさん来てくれて話をしているととても面白く、自分の中の偏見とかが溶けていくんですよ。半分くらいは自分のインプットになっていると思います。それもあって自分でお店に立っているということもあります。刺激にもなるので。何かに興味を持つ意識をして、興味を持ったら勉強して自分にインプットされていくことが好きですね。

佐藤:常にアンテナを張られているのですね。SNSは見ないですか?

中津川氏:もちろん見ますよ。昔のスポーツ系のブランド広告ばっかりをあげている海外の人とかをフォローしたりしています。日常の中のインプットツールのひとつですね。

佐藤:そのインプットがオリジナルのグラフィックに反映されいるのですね。

中津川氏:そうですね。他にも自分が若かった90年代のノースフェイスとかの広告を見て改めていいなと思ったりしています。その当時のムードだったりとかをリンクさせてアイテムにフィードバックさせていることは多いですね。

佐藤:絶妙なデザインですよね。そこに目をつけたかとか、面白い!って感じで。

中津川氏:そう感じてもらえているのは嬉しいですね。僕は普段から常にグラフィックデザインの仕事をしている訳ではなく、立ち位置としてはあくまでお店の人がデザインしたものとして見てもらえたらといいますか自分が欲しいものという目線というより、このお店に足りないものという目線を意識しながら作っています。それこそShinknownsukeくんやfaceくんとか素晴らしいアーティストが近くにいてくれたりしますし時には海外の友達に頼んで作ってもらったりは出来るので、自分でやっている上ではプロのグラフィックデザイナーではない僕が作っているというどこか素人臭さみたいなところもあえて残して作っています。

佐藤:その狙いみたいなのがいやらしくなく自然に表現されているのが絶妙ですよね。

インタビュー写真
インタビュー写真

“自分の思い出の整理の意味も含め
チェッカーと黄色の組み合わせにしました。”

佐藤:今回、靴のデザインもそうですけどアパレルのデザインも吾郎さんにお願いしました。デザインする上で意識されたことはどのようなところでしょうか?

中津川氏:まず黄色と青というのが、このお店のアイコンになっている入り口のマットに使っていた色で、このお店を知ってくれている人にもピンと来やすいですし、ビリーズさんのお客様でこのお店を知らない初めましてな方達にも分かりやすく間口を広げておきたかったので、キャッチーなこの2色をセレクトしました。過去に海外のブランドと一緒にやる時にも使った色なので原点回帰の意味も込めました。

佐藤:とてもいい色使いだと思います。アパレルのデザインもキャッチーながら意味深でとてもカッコいいです。

中津川氏:アパレルのデザイン的には客観的にビリーズというかスニーカーショップで販売されるという所を多少意識した所もありますがTシャツとかはまんま僕のお店っぽいデザインですね(笑)パーカーに関してはアイコニックなものと言いますか、街で見た時に分かりやすいデザインがいいなと思って作りました。

佐藤:当初、過去にsupremeとマルコムマクラーレンがコラボしていたV-79でやりたいというオファーを頂いたのですが、そのモデルが今は諸々の都合で出来なくて、それに近いと思ったこのモデルを提案させて頂きました。最初どう思いましたか?

中津川氏:とても面白いモデルだと思いました。その後のインライン展開も用意してくれたのでぜひお願いしますと。ただちょっと考えるお時間を頂いてご迷惑をお掛けしてすみませんでした。

佐藤:とんでもございません。結果良いプロダクトになって嬉しいです。

中津川氏:ありがとうございます。他のモデルだとある程度の枠の中で作っていくと思うのですが、カスタムしやすい前例がないモデルだったので、とても面白かったです。

佐藤:話を始めた第一声がピスを内側にしたいと聞いて驚きました。

中津川氏:深い意味はないのですが、単純に見せたくなかったというか僕が洋服作る時にもピスは目立たせたくないんですよね。

佐藤:その発想は僕には無かったので面白いなと思いました。他にこだわった部分はありますか?

中津川氏:履き口にパットを入れたのと、通常はキャンバスのところをスウェードにしてもらいました。スウェードのスニーカーが好きなんです。あと僕的にタンが横にずれるのが嫌なのでバンドを入れてもらってホールド感を強くしてもらいました。それとタンを厚くしてもらってどこかスケートシューズのようなムードを出しました。

佐藤:バンド入ってるのいいですよね。チェック柄ももちろんこだわりの部分ですよね?

中津川氏:僕が10代の時にチェック柄のスリッポンをムラジュンさんが履かれていてチェック柄ブームがあったんです。その当時あったComme des Garçons Homme Plusのスニーカーで、イエローのパットとチェック柄のコンビネーションのスニーカーがとてもカッコ良くて、作るにあたりそれがすぐ浮かんで自分の思い出の整理の意味も含めチェッカーと黄色の組み合わせにしました。

佐藤:その当時にコムデギャルソンを意識していたのは意外なイメージですね。

中津川氏:サイズが無かったので持ってないんですが(笑)あの時は既にストリートもモードもクロスオーバーしていた時代なので自分としてはそこまで違和感があることではないと思っていますよ。90年代はちょうど自分も多感な時期でしたし思い出も含めやっぱり好きですね。

インタビュー写真
インタビュー写真

“自分はそれが好きなんだ。って言えて、
その人の人間性が感じられるのがカッコいいと思います”

佐藤:最後に吾郎さんが思うカッコいいカッコ悪いという線引きはどこにありますか?

中津川氏:カルチャーがあっても無くても、これが好きですって言える人がカッコいいと思いますし、そんな理由を持っている人がいいですね、しっかり人間性が感じられて。僕もそんな人で居たいですよね。


V367CF MN


S/S TEE


L/S TEE


HOODIE


BEANIE


SBQ BANDANA