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BILLY'S Meet Tokyo Creator

田中知之 / Tomoyuki Tanaka
音楽プロデューサー、DJ、選曲家


DJ/プロデューサーのFPMこと田中知之さんがTOKYO FMにてナビゲートするラジオ番組「THE COMMITMENTS supported by BILLY’S」。
音楽、ファッションに関してかなりのこだわりを持つ田中さんが、各分野で活躍をする、こちらもかなりのこだわりを持つ方々へ 「あなたがCOMMIMENT(傾倒)していることは何ですか?」とばかりに、こだわりを持つことについて深掘りして話を聞くという、カルチャー好きな人たちはもちろん、番組の内容から世界がグワっと広がってゆく最高な番組である。
そこで今回は改めて「BILLY’S」から、田中知之さんのこだわりについて番組収録後に話を聞いてみることにしました。

インタビュー写真

- ニッチなところまでたっぷり聞かせてくれる

       「THE  COMMITMENTS」-

本日は、田中さんのCOMMIMENT(傾倒)していることについてお話をお聞きできればと思いますが、まずラジオ番組「THE COMMITMENTS supported by BILLY’S」がどのような番組か教えていただけますでしょうか。

「THE  COMMITMENTS 」というタイトル通り、「こだわり」を持つさまざまな方々に、かなりニッチなところまでたっぷりと語っていただく番組です。
時間は30分なんですけど、何が凄いかって、TOKYO FMの土曜日の夜9時という超プライムタイムに、僕がパーソナリティとして放送をさせてもらっていることに喜びを禁じ得ないというか。
暖かくサポートしてくださる「BILLY’S」さんには感謝しかないというか、本当にすごく意義がある番組だしトーク番組として自由度が高くかなり面白い次元までいっている自画自賛できる番組です。

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田中さんのこだわりを聞かせていただけますか?

こだわりというのかわからないですけど、僕は買い物をするのが大好きで、単に所有したいというのもあるんですけど、要は自分が知らないことに関して研究をしたいんですね。
例えば僕は古着が長いこと大好きなんですけど、もともと京都の出身なので、若い頃から京都の北野天満宮で毎月25日に開催されている古道具市に行っていたんです。
古道具だったり、古着だったり、そういう露店が並んでいて、当時僕らはお金もないから、そこで例えばツイードのジャケットとかを買うわけですよ。
そこから古着の魅力に取り憑かれて大好きになったんですけど、ツイードのジャケットを買って家に持ち帰って、パッと内側を見たら地球儀みたいなマークがついていて、それがハリスツイードというイギリスの織物で歴史のあるものなんだと知るわけです。
そこから京都の新京極にある詩の小路というビルの最上階に当時「DEPT」の京都店があって、そこに行ったら、見たことのないいろんな服がたくさん並んでいて、いつの時代のものなんだろうって一着ずつ買うようになってから古着が好きになって、どんどん買ったり売ったりして、勉強して今に至る感じですね。

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ミリタリーもかなり掘られていますよね。

アメリカ軍の古着はパーフェクトではないですけど、一通り見た気持ちになったので、次はイギリス軍、フランス軍、ドイツ軍とヨーロッパのミリタリーや古着に興味を持ち始めて、この10年くらいは軍服、ワークウエアなどヨーロッパの古着をすごく研究しています。
研究するのが好きなので、人気があってみんなが持っているものはあまり欲しくないんです。これを買うのは僕だけでしょっていうニッチな古着を自己満足気に買って研究していますね。
ヴィンテージの価値ってある程度、需要と供給が充実したものに値段がつくんですよ。それがニッチすぎると価値がつかなくなる。だから僕が持っているものって珍しいんですけど、価値が認められないものがたくさんあります。
自分で損しているなと思うこともあるんですけど、どうしても僕は重箱の隅をつつくようなセンスなんですよね(笑)。

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それは服だけでなく、本業にしているDJで中古レコードを買うにしても、僕はどこのレコードガイドにも載っていないようなレコードの中に、聴いたことのない素晴らしい楽曲が埋もれているんじゃないかって思って買うタイプなんです。
それで散財して、ろくでもないレコードにお金をいっぱい使ってきたんですけど、でもそうでもしないと発掘できない。
この間この番組で、みうらじゅんさんにゲストで出ていただいたんですけど、ご本人が使われていた言葉を使わせていただきますが、拗らせているタイプですよね(笑)。
酔狂って感じだと思います。

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- 研究熱心がゆえ、「僕しか持ってないでしょ」

            というものを購入-

でもそのニッチなものから、世界がどんどん広がっていっている感じですよね。

まさにそうです。そこから凄くイマジネーションが湧くんですよ。
前に誰かが所有していた古着っていうのは、その歴史ごと買うことにもなるので、自分の中では覚悟を持って所有するものだと思うんです。
例えば軍服は、本当に悲惨な歴史の上で成り立っているものなので、本来ならばそんな軽々しく簡単に手に入れてはいけないものだと思うんです。だけどやっぱり軍ものの独自性、デザイン性、精神性だとかが凄いので気になってしまうんですよ。
今日履いているパンツは、ロイヤル・エア・フォース……イギリス軍の飛行機に乗る人のオーバーパンツなんですけど、素材はベンタイルコットンで、その中でもグレーのものはめちゃくちゃ珍しいんですね。
そういうことを少しずつ覚えていって情報交換をするのが面白い。
もうね、とにかく古いものが大好きなんですよ。古い服、古い時計、古い車、古い本、古いレコード、もちろん古いスニーカーも大好きだし。
若いときに買えなかったから、大人になってから大人買いするんですよね(笑)。

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新しいものには興味はありますか?

あります。今日も後藤愼平さんという、「M A S U」というブランドをやっている新進気鋭の日本のデザイナーの展示会に行ってきたんですけど、彼は「LAILA VINTAGE」という有名なヴィンテージショップで4年間働いていたこともあるので、29歳の若いデザイナーと55歳のおっさんがヴィンテージの話で盛り上がりながら、彼の最新コレクションを見るのはすごく不思議だなって。
ニューヨークにスティーブン・スプラウスというパンクなデザイナーがいたんですけど、彼の1986年のコレクションでアンディ・ウォホールのリトグラフを使った迷彩柄のシリーズのミリタリージャケットがeBayで出ていて、ずっと探していたのでどうしても欲しくてまあまあの金額をぶちこんだんですけど、最後は競りに負けたんですよ。
それから数日して「LAILA VINTAGE」のホームページに掲載されていて、つまり競り負けた相手だったわけで、落札された金額よりも高い値段がついていたのですが、それを結局僕は買ったんです。後藤さんにその話をしたら驚いていました(笑)。
そのジャケットを自分は結構な額で買ったんですけど、今では僕が買った倍以上の価格になっています。それくらいレアなものだし、世界的にも評価があがったものなので、自分はある意味目利きだったなとは思うんですけど。

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いろいろなことを知ることで、ものの価値観も見極めることができるようになっているということですね。

そうですね。だけど、もう焼畑農業みたいなもんなんですよ。研究し尽くしたら次に行きたい、ここを知ったら次は全然違う世界へ行って勉強したい。お金をこつこつと貯めて、少しずつ攻めていって一生懸命探し出す。途中で偽物を掴まされたりだとか、そういうことも経験してタフになっていく。そうやってやっと辿り着くから楽しいんですよね。
僕は京都の西陣の生まれなんですけど、家の周りに古道具屋がたくさんあるんです。子供の頃から、ゆがんだ茶碗とかが並べられているのを眺めてきていて、なんでこんなゆがんだ茶碗が恭しく飾られているんだろうと思いながら育ったんです。
まだ骨董の世界には手を出していないですけど、そのうち茶碗とかに興味を持ち出したら危ないなって思っています(笑)。

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- 古着、音楽etc…掘っていくうちに身についた鑑識眼 -

そうなると時代の幅が一段と広がって、さらに世界が広っていきませんか?

京都では、応仁の乱以前にできた店を老舗というんですけど、骨董とかやりはじめたら怖い世界なのかな、でも面白い世界なんじゃないかなとか思っています。古いものを知るって新しいものを知ることだと思っているので、僕は100年前の古着とかを買ったりするんですね。
100年前のものだけど、それを今に着こなせるものもたくさんあるんですよ。
この間も1910年〜1920年代の「Moxie(モクシー)」っていう炭酸飲料のメーカーのセールスマンが着ていたユニホームを買ったんですけど、Moxie Man(モクシーマン)いうキャラクターが全身にプリントされているんです。
今、大柄でプリントされている服って流行りじゃないですか。しかもデットストックで買ったのでどう見ても新品に見えるんです。
100年前の服って凄く夢があって、ロマンなんですよね。歴史を買って所有するということは、高くて当然、重くて当然だと思うし。

Vol2ではNewBalance M990についてや
〇〇はクリエイティヴ。といった定義などを語ってくださいました。
ぜひご覧ください。