Favorite of TOKYO

・食べ物

多くの国に足を運び、様々なカルチャーや人に触れ合い多くの経験をされている氏。
もちろん現地の食べ物も食べる機会が多く好きなものもたくさんあるというが、やはり日本食が一番という。

「いろいろな国に旅行に行って様々な料理を食べるのですが、
毎日食べたいって思うのは断然和食ですね。
やっぱり一番美味しいし何よりクオリティが高いですね。」

・代官山 / 中目黒

「大人な街というか、私的に東京で一番洗練されている街だと思っています。
海外の友人が遊びに来た時には必ず連れて行きます。
そうすると必ず気に入ってくれますね。
人も少ないというのもあると思うけど、なんか良い意味で日本らしくないというか、
どこか海外っぽさがあるんだと思います。
中目黒の川沿いは特に気に入ってくれますね。
友人が経営するレストランとかバーが多いし、クラブも大人っぽい雰囲気で、
よくこの街には入り浸っていますね。」

・公園(緑)の多さ

「毎日時間に追われている中で、リラックスしたい時とかによく公園に行っていますね。
場所的には西郷山公園が一番行きやすいのですが、代々木公園とか新宿御苑もよく行きます。
ピクニックしたりボーッとしたり、海外の人ってシートとお弁当等持ってみんなでよく行っているじゃないですか。それこそ楽器持っていって音楽で遊んでみたりとか、近いのが日本でいうお花見という感覚ですかね。
海外からの東京のイメージってデジタルでコンクリートでっていうのが強いと思うんですけど、
実は緑が多い街なんだよってもっと知ってもらいたいですね。」

インタビュー写真1

東京が世界に誇れることとは?

「とにかく人が優しいですよね。
カルチャーがそもそも違うというのはあると思いますけど、サービスがいいですね。
海外だとサービスが良いとか悪いとかでチップが変わったりするのが普通だし、
チップがないところはサービスが最悪で。
日本って基本的にはお客様第一じゃないですか。
気遣いもしてくれるし、サービス精神が強いですよね。
元々そういうところで生活をしているから、人に優しくするっていう意識が強くて、
それが当たり前になっているので、とても気持ちがいいですね。
生活をしていて。」

様々な経験をされてきたからこそ、気づく事が出来る部分だなと感じた。
さらにこう続けてくれた。

「それぞれの人の物や街を綺麗に使おうとするマナーの良さがとても良いですよね。
街もすごく綺麗じゃないですか。
自分のところの軒先を少し掃除するだけでもかなり違ってくると思うんですよ。
街中が少し汚れていても翌日には綺麗になっていたりとか、トレイや道、
公共のところを綺麗に使う文化や教育が素晴らしいと思いますし、
とにかく人も温かいし、私的にはとても安心して暮らせる街だなと思います。」

東京というブランドが世界で通用出来ている背景には、こういったところも多く影響しているのだなと思えた。
そしてこんな経験談も話してくれた。

「モロッコに行った時に、まだ男女の格差が残っている国なのでまだ女性には縛りがあって、
少し窮屈そうだなって思いました。
宗教上の問題ももちろんあるとは思いますが、
東京に生まれてある程度自由に生活をさせてもらっているので、ありがたみを感じましたね。」

インタビュー写真2

クリエイションする上でのこだわるポイント

モデルとして活躍しつつ、一方ではDJとしても10年にも及ぶキャリアを持つ氏。
真摯に音楽に向き合う姿勢とこだわりを、終始楽しそうに時には熱く語ってくれた。

「アナログでやるのが好きですね。
もちろんデジタルを否定している意味では無くて、自分のスキルを上げる意味とか、
表現の仕方、自分の気持ちとかの伝わり方を考えるとアナログになるんですよね。
前に地方にDJしに行った時に女の子で全部アナログで回してる子がいて、
ヤバいねカッコイイね!って言ってかなり上がりましたね。」

DJとして活躍する中で、少なからず賛否両論があったという。

「残念ですけど、モデルがDJをやっていると芯がないんじゃないかとか、
チャラチャラしていると思われてしまう部分もあって、そこを払拭するのに正直苦労しましたね。
活動の部分で本気さや芯がある部分を見せていくのはもちろんですけど、
DJとしての名前を変更しようと思ったきっかけにもなりました。
ハイブランドさんのファッションパーティとかに呼んでもらっていてすごく嬉しかったんですけど、
もっとテクノに対してストイックでアーティスト性を高めたい自分を表現したくて、
去年の春にDJネームをELLI ARAKAWAに変更しました。
日本人としての誇りを持って活動していきたいという思いも込めて。
名前を変えてからは、よりテクノとか音楽のアーティストとして認識してもらい
イメージを変えていきたいという思いがあるので、
ショップで行うファッションのパーティのお誘いは有難くも、
どうしても譲れない部分があるので申し訳ないですけどお断りをしています。
音楽色の強いイベントやフェスに国内外問わず出演させてもらう活動を精力的に行って
認めてもらいたいですね。」

モデルという職業がDJの活動をする上で良く作用する部分も正直あるとは思っていた。
だけど、氏にとってそこは別物で、音楽が心底好きなんだなと感じた。
彼女の中の覚悟と芯の強さがとても伝わってきた。

インタビュー写真3
インタビュー写真4

クリエイションするコトの楽しさや楽しみ

「セット作る時は小さい山を繰り返すのも好きなんですけど、
大体真ん中くらいに大きな山を作るのが一番好きです。
場面とお客さんの反応を見ながら、もちろんセレクトを変える時はありますけど。
いい意味でお客さんを裏切りたいです、とはいえ離れすぎちゃわないようにセレクトします。
まだ誰も聞いた事無いような曲をかけたいっていう気持ちも強くかなり探していますね。
起承転結を考えて組んでいったセットに
お客さんが反応してくれて生まれる一体感とグルーブ感がたまらなく気持ちイイですね。
キャッチボールと一緒で、お客さんとのコミュニケーションを取るのがすごく好きです。
DJしている時は時間も嫌な事も全部忘れられるんですよ、楽しすぎて。
変な意味じゃなく、お仕事っていう感覚じゃなくて楽しませてもらっているので、すごくありがたいです。
10年前に初めてイビサのパーティに行った時に、とにかくゆるくて最高に楽しくて。
サンセットとエメラルドグリーンにオレンジの岩が見れて、
湿度がないからハイの音もミッドの音も気持ち良くスカッと聴ける環境で、
見ても聞いても楽しめるパーティで、来ている人もみんなパーティをしにきているから
ピースな人達ばっかりで、本当に良かったし衝撃を受けましたね。
そこからテクノにハマってしまい、ベルリンやロンドンに遊びに行きました。
今でも嫌な事や仕事で辛い事があった時にはテクノを聞いて、気分を上げています。
テクノにはだいぶ助けてもらっていますね。
テクノを聞きに色んな国に行きました。
その国ならではの音楽や人のノリがあるので、もっと知って欲しいし感じて欲しいですね。
たくさん旅行に行って色々インプットして欲しいです。」

モデルとDJを両立させている、氏ならではの話も聞かせてくれた。

インタビュー写真5

「音楽とファッション選ぶとしたらどっちがいいですか?という質問をよくして頂くのですが、
私にとってはどっちも好きだし重要な事。
その2つをリンクさせないのが大切だと思っています。
時に交わるところは出てくるけどバランスが重要ですね。
家族と仕事どっちが大事ですか?という質問と同じ意味を持ってるんですよね。
どちらも選べないし、リンクさせたらあんまり良くない。
基本的にどちらもアウトプットする仕事なので、
さっきの話ですけど旅行に行ってインプットを増やしていきたいですね。
普段のスタイルを作るのも自分で、こだわりとか好きなものとかアイデアに自信がつきます。
選択する事に迷わなくもなります。
それで認めてもらえる喜びもありますね。」

インタビュー写真6

BILLY’Sでこのシューズを選ばれたのはなぜですか?

スニーカーのイメージが正直無かったけれど、
意外とスニーカー好きな一面もあり履く時のこだわりなど、
氏らしい視点でのお話を分かりやすく話してくれた。

「スニーカーは昔から結構履いていますよ。
ただ、クラブに行く時とか結構汚れるから、ショートブーツとかになっちゃいますね。
だってせっかく可愛いのにもったいないじゃないですか。」
スニーカーを履く時は必ずどこかに抜け感と女性らしさを意識します。
夏だったら大きめのTシャツに足を出して、スポーティになりすぎないようにとか。
せっかく女性なので、ボディラインを綺麗に出せるようにメリハリをつけるスタイルが好きですね。
ファッションにこだわるのってもちろん洋服が好きっていうこともあるけど、
やっぱり異性を意識するじゃないですか。
そういった意識を必ず持って、スニーカー履く時も女性らしさっていう事を大切にしています。」

さらにセレクトしたアイテムについて、こう続けてくれた。

「このソールのボリューム感が可愛いですね、ダサ可愛いっていうか。
かなりツボです。今回の写真集の撮影でイギリスに行った時に、
某ブランドのこういったスニーカーが結構目立っていたんですよ。
女の子がパーカー着て少しストリートなイメージなんですけど、髪の毛はピンクみたいな、
個性的な女性のファッションが目立っていて
その足元がこういったボリューム感あるスニーカーだったんです。
スポーティ過ぎずにどこかファッションらしさが残っているこういったスニーカーが最近好きです。
色も白が好きですね、持っている色も白が多いです。
もちろん色物のスニーカーも持っています。
ピンクのスニーカーもあるんですけど、洋服は黒にしてメイクも目とかまゆげとか一切何もせずに、
唇だけ鮮やかな色を差して肌は白にしてコントラストを強く出して、履いています。」

ファッションと音楽が本当に大好きで、それぞれについてのこだわりや情熱が終始伝わってくる内容と、
氏のルーツまで貴重なお話が聞けた。

インタビュー写真7
インタビュー写真8

Photo : Yozo Yoshino

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